コールドプレイのクリス・マーティン、バンド活動が軌道に乗るきっかけとなったパブの閉鎖を嘆く
2013.02.15 22:30
コールドプレイはロンドン北部にあるパブで、バンドの下積み時代とゆかりの深いザ・ブル・アンド・ゲイトが閉店に追い込まれたことへの悲しみを表明している。
ザ・ブル・アンド・ゲイトは5月に閉店し、その後パブ・レストランとして改装される予定になっているが、クリス・マーティンは次のように『カムデン・ニュー・ジャーナル』誌に寄稿している。
「1999年の1月に興行師のサイモン・ウィリアムズとザ・ブルの偉大なお客さんたちは、20分の持ち時間で5曲というぼくたちの演奏に付き合ってくれました。この時のライヴが『NME』で取り上げられることになり、これがぼくたちの人生を変えることになりました。ザ・ブルよ、永遠なれ。ぼくたちはこの感謝の気持ちを決して忘れません」
ザ・ブル・アンド・ゲイトはアーティストがカムデンに多く住み集まっていた90年代のブリット・ポップ期に最盛期を迎えたが、今後、経営権はパブレストラン・チェーンのヤングスに譲られることになる。サイモン・ウィリアムズは次のように説明している。
「問題はね、ヤングスではパブの建物のみを資産として見ていることで、音楽はわずらわしいものとして切り捨てていることなんだよ。けれどもね、ここ3年くらいこのパブの経営が成り立ってきたのは単純に音楽のおかげだったんだよね」
「この店はあまりにも長い間売りに出されていたものだから、施設としてまるで投資が足りてないんだよ。ライヴに普段から行くような人は、ちょっとしたバーガー類とかおつまみ類がほしいわけで、それはホクストン・スクエア・バー・アンド・キッチンのような会場が大成功していることからも明らかなんだ。本当ならザ・ブルにもそういう投資を行って、音楽会場として素晴らしい将来性を確保する一大チャンスでもあったんだけどね。こうしてまたライヴ音楽にとっては苦しい状況となってしまったね」
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