プリンスに関する書籍で、エルトン・ジョンが過去に2回もプリンスに無視された後、ついにステージでの共演が実現した過去を明かしている。
「Ultimate Classic Rock」によると、今年3月に出版された Duane Tudahiによる書籍『Prince and the Parade and Sign O’ the Times Era Studio Sessions: 1985 and 1986 (Prince Studio Sessions)』の序文で、エルトン自身がプリンスに2度も無視されたエピソードを披露している。
エルトンがプリンスと初めて会ったのは、グラミー賞授賞式のアフター・パーティー。壁際に独りでたたずんでいたプリンスにエルトンが歩み寄り、自己紹介をして大ファンだと伝えている途中で、なんとプリンスは何も言わずに立ち去ってしまったのだという。
エルトンはショックを受けたものの、プリンスが非常にシャイであることを知っていたため、数年後にプリンスがラスベガスで開催していたレジデンシー公演のバック・ステージを訪問。エルトンはプリンスに、その夜のコンサートでザ・ビートルズの“The Long and Winding Road”を一緒に演奏してほしいと頼まれたとのこと。
2人とも曲の歌詞を知らなかったが、プリンスがステージの床に歌詞を用意すると言ってくれたため、エルトンはステージへ。ところが、なぜか“The Long and Winding Road”の演奏中に、急にプリンスがステージから立ち去ってしまったそうだ。
そして、2007年9月13日にロンドンでレジデンシー公演を続けていたプリンスのもとを再び訪れたエルトンが、また“The Long and Winding Road”で共演したいと伝え、ついに2人によるステージでの完全な共演が実現。
2人は曲の最後まで一緒にパフォーマンスし、エルトンは、その体験を以下のように綴っている。
「それは本当にスリリングだった。ジョン・レノンやボブ・ディラン、レイ・チャールズとプレイするのと同じぐらいエキサイティングだったし、観客席からプリンスを観るだけでもゾクゾクした。それは、今までに私が観たなかで最高のパフォーマンスのひとつだった」
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