ジョンが戻ってきて、アルバムを1年に立て続けに2枚も出した今のレッチリは、これまでとは明らかに違う新しいフェーズの中にいる。それがよく分かるライブだった。
これまでよりテンポを落としたグルーヴは限りなく重厚で、彼ら自身がこれまでの楽曲をより深い解釈で演奏しているのが手に取るようにわかったし、何より、新しいアルバムの楽曲は明らかにジョン・フルシアンテのギタープレイの自由と繊細さを最も活かすために作られていることも強く感じられた。
アンソニーが観客に向かって「We love you. We love John.」と言ったのがものすごく感動的だった。
自分の中のロックの記憶を更新させられるほどの、素晴らしいライブだった。(山崎洋一郎)