リリースと同時に見事全英1位をかっさらったリアム・ギャラガー&ジョン・スクワイアのデビューアルバム。3月13日@グラスゴー公演からキックオフした初ツアーもわずか30秒で全日程が完売! 北部バンドのやることには必ずイチャモンをつけたがる英メディアのネガキャンを蹴散らすこの無敵庶民パワーはザ・ストーン・ローゼズ~オアシス時代から微塵も変っていない。
そりゃそうだ、R&Rを歌うために生まれてきた現英ロック界一のスーパースター=リアム・ギャラガーと、80s後期の低迷していたUKシーンで英国産インディーズ再興!の狼煙を上げたムーブメントの立役者=ザ・ストーン・ローゼズのジョン・スクワイアの最強タッグ。3月25日、北ロンドンの会場に降臨したレジェンド2人のライブもそんなピープルパワーが炸裂する光景が次から次に展開された。
客電が落ち、ジョージ・ハリスンの“スキーイング”のSEが鳴り始めた瞬間待ってました!とばかりにあちこちから巻き起こる野太いリアム・コール。あの赤のストラトを手にジョン・スクワイアが現れた瞬間歓喜の口笛や拍手で場内が大沸騰。まるでマン・シティvs.マンUのホーム試合を観ているような激熱いヴァイブ。
幕開けの“ジャスト・アナザー・レインボー”からリアムさんも絶好調でかっ飛ばしている。“アイム・ア・ホイール”ではスクワイアのヘヴィな12バーブルーズに皆が酔いしれ、“マーズ・トゥ・リヴァプール”のコーラスはもちろん場内揃って大シングアロング。息もつかせぬ勢いでアルバム収録の10曲を駆け抜けた後、アンコールの“ジャンピン・ジャック・フラッシュ”で大団円の締め。というリアムさん自身の公約どおり「ダレ場が全くないショート&スウィートな」全11曲セットだった。
当日のバンドはフロントを固めるリアム&ジョンに加え、ドラムのジョーイ・ワロンカー、ベースのバーリー・カドガン+キーボード奏者の5ピース編成。こういう分厚いギターロックを鳴らすには最適の布陣だといえる。さぁ「ギターの反撃」が本当に始まった。日本公演もぜひ近々実現させてほしい。 (児島由紀子)
リアム・ギャラガー&ジョン・スクワイアの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』6月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
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